夜空にランプ
いたわるようにそっと…。
自然と廊下でポンと頭を触れられた時を思い出す。
(でも違う、あの時と今のは全然違う!今のは…)
今起きた状況を把握するのには時間は必要ない。
尋常じゃない早鐘が打ち、外まで聞こえそうなほどに鳴る。
そーっと右を向く。
髪に隠れて顔は上手いこと隠れているものの、耳は真っ赤になっているのが見えている。
(ちょっと…、自分でしておきながら…)
「何して…、こんのー!何タコみたいに赤くなってんのー?まったくかっわいいやつめ」
仕返しとして、髪をわしゃわしゃと犬を撫でるように触った。