夜空にランプ
自分が好きなもの、大事に作ってきたものを、誰かが好きになって手に渡り、また大切にしていく。
優しくて温かいこの連鎖に気づくとき、キャンドルの炎のような心地の良い揺らぎを思い出す。
私がリクエストしていた脚立が完成したと報告を受けた日。
お店で受け取るはずが、そのまま送るついでだからと、私の家まで塚田君は運んでくれた。
今日に限って姉が帰ってきていたのは最悪だったけど。
どうせなら上がってもらったら、と言い出した姉には、余計なことをと思いつつも、自然な流れに持っていってくれたことには感謝する。
脚立の脚はホワイトで、二段あるステップはブルーグレーの色調。
置くだけでも雑貨屋の一角を彷彿させ、わくわくさせてくれる。