夜空にランプ
「う~、まただぁ」
「芽衣子本当に弱いね~」
しょんぼりして肩を落とす芽衣子に、トランプをまとめながら有紗が言った。
「ねー今度席替えっていつかな」
ふいに芽衣子が私の方をちらっと向いた。
「テスト、終わった後じゃないかな?」
「そっかー」
視線を落とした顔には、トランプで負けただけではないような不安の色が見えた気がした。
「何何?どしたの、今の席嫌なの?」
トランプを片付け終わった有紗が私達を交互に見る。