夜空にランプ
「今度は三人席近かったらいいなって思ってさ」
か細い声で芽衣子は言った。
「あー、そうだね~。私は今の席のままでもいいけど、今芽衣子達とは離れてるもんね」
キーンコーンカーン……
空気が重くなりかけたと同時くらいに予鈴が鳴った。
それに少し救われた。
「次は数学かー、まじ当たりませんように」
有紗はパチンと手を合わせお祈りポーズをする。
「あの先生いっつも適当に当ててくるからねー、びびる。じゃあまたね」
「君達気をつけたまえよ~」
わざとガラガラ声で、注意を呼びかける。
「ははは、有紗もね」
芽衣子はしゃべらずに小さく手だけ振り、私達はそれぞれの席に戻っていった。