夜空にランプ
「あっははははは、かわいすぎて、なんか違う」
「ええー、そんなあ~。ひどーい。ところでさ、りゅう君と塚田君て、犬っぽいんだね。りゅう君はチワワで、塚田君は…何だろう?」
「チワワわかる!塚田君は…、ハスキーかな?一見鋭そうな目つきが似てる」
チワワとハスキーという意外な組み合わせのじゃれあいを、あの二人に重ねて思い出して、芽衣子と笑った。
もうあの光景を簡単には見られなくなってしまったけれど。
活気に溢れる商店街を、一人で寄った帰り道。
みんなで食べたせんべいを、また買ってみる。
気さくなおばちゃん店員さんも、私の顔を覚えてくれていた。
一人でいることに怯えていた自分ではなく、今日ここにいる自分は、すごく自然に気楽に歩けている。