夜空にランプ




今日こっそり制服の下に忍ばせていたのは、外枠だけのランタンのネックレス。





新しい教室で思い出したことがあった。



それは彼がよく寝ていた、日当たり抜群の席だ。


日に反射されて、机が一際眩しく光っていたっけ。




目を閉じ瞼の裏で広がる、チカチカと白い光線を注がせながら輝くあの色。



その色をランタンの中に置いてみる。




きっと、ここに灯る明かりはその時々で変わるのかも。

今はあの机の色がいい。


似合っている。




そんな気分だ。







Lampの前を通ると、お店の黒板に、委託作家さんとその子供が集まっていた。


今日の日付を書いたり、ちょっとした季節のメッセージを書くことは、すでにリンコさん達と約束していて、作家さん達と変わりばんこで担当していた。


どうやら買い物がてらに寄り、子供が絵を描いていたらしい。









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