夜空にランプ
「ちーちゃんてば!!!」
「はい!はいはい!ちーちゃんです。何ですか?」
「あっはは!何でカタコトなってんの!」
有紗に耳元でデカい声を張り上げられるまで、一人小首を交互に傾げていた。
芽衣子も有紗に呼ばれたらしく、いつの間にか席に来ていた。
きょとんと不思議そうに私を見る芽衣子に苦笑いをした。
有紗が私達にそうまでして見せたかったものは、今彼女がめちゃくちゃハマっているというバンドのライブ写真が載っている雑誌だった。
彼女のそのファン熱はかなりのもので、話し出すとテンションが相当高くなってしまうのだ。
こっちのことはお構いなしで。
だんだん慣れてきたが。
芽衣子には後で、リスの絵のことを報告した。