夜空にランプ
それから家に帰っても、私の頭の中から彼の不思議な光景は消えず、四六時中悶々とさせた。
…リスの絵。
ちょっとだけしか見れなかったけど、確かにすぐにそれだとわかるほど上手く書かれていた。
絵のタッチは雑なものでは決してなく、まるで少女漫画のように可愛いらしい感じ。
まさか、彼には乙女チックな趣味が?
休みがちなのもそれと何か関係が?
勝手な妄想が膨らむ一方で、テスト勉強もしていたがやっぱり身が入らなかった。
脳裏に鮮明に浮かぶのは妖しく微笑んだ彼の顔。