たぶん恋、きっと愛
「毎朝、こんなん食ってんですか」
新聞を片付けて。
並べられた朝食に、佑二は咎めるように呟いた。
「いつもじゃないよ。今日はケーキが多い」
顔色の悪い鷹野が、テーブルに片肘をついて、きゅ、と眉を寄せた。
「鷹野さん、はい、お薬」
甲斐甲斐しく、白い錠剤と水とを差し出した雅だけれども。
つい数時間前、鷹野から全く離れたがらず、ついに鷹野が笑いだして抱き寄せるまま、傍に張り付いたままだった。
凱司に叱られ、一旦はしぶしぶ離れたものの、今度は鷹野の部屋に泊まると言い出した。
よっぽど不安だったのだろうとは、思うけれど。
佑二はそんな雅を子供だとしか思えなかった。
血だらけのシャツを脱がせ、指に付いた血を丁寧に拭き取るのを、鷹野は愉しそうにやらせていたけれど。
凱司は諦めたように布団を抱えて投げ出すと、呆れた視線で見たきり、自室に戻ってしまっていた。