たぶん恋、きっと愛
「あた、し…が、悪いの。あたし、ほんとはちゃんとわかってる…だってずいぶん、いろんな人と…したもん」
ほんとは、凱司さんも、鷹野さんも、宇田川さんも、“男”だってわかってる、と、雅は手を掴まれたまま、呟いた。
「きっとあんな事しない、って勝手に決めてた…けど…最近、ちょっとだけ、そうじゃないのかな…って…。エッチって…」
嫌なものじゃないのかも知れない、と、小さく呟いた雅が、鷹野に掴まれたまま、ベッドから降りた。
「…だから、誰とでもするのは…いけない事。わかってたけど、わかってたんだけど……いつも、誰も怒ったりしないから…いつも、ただそこに“ある”あたしを………」
あたし、“ある”だけの“体”だから。
雅は、鷹野の手をすり抜け、宇田川のスーツを摘まむと、まっすぐに顔を見上げた。