たぶん恋、きっと愛
こまごまとしたものを一切合切廃棄する予定に沿って、歳の若そうな男2人が。
入って来た凱司の、その身長に動きを止めて、恐々と頭を下げた。
知らない顔だ。
大方、日銭稼ぎの大学生、といった辺りだろう。
凱司は、ちらりと視線を巡らせ、黙ったまま店の奥に向かったけれど。
動きを止めたままの2人を振り返った。
「…いつまで見てる」
睨み付けはしなかった。
しなかったが、飛び上がるように作業に戻った2人を目で追い、凱司は、奥のドアを開けた。
「ああ、凱司さん。お疲れ様です。すみません、友典が急についてくると言い出したもので」
宇田川は、先ほどと同じスーツで、窓枠のサイズを測っていた。
6畳ほどの、小部屋。
小さなシンクと、ガス台。
僅かな隙間に隠されたようにも見えるトイレと、まだ新しいシャワーとを確認した。