たぶん恋、きっと愛
「1階ですし…この窓には、格子を付けたほうがいいかと思います」
唯一の小さい窓も、人1人が通れないほどではない。
「そうだな」
外されて、抜け出されては困る。
店に出ていない時間は、この部屋に監禁して、外から鍵を掛ける。
仕事の目処と、息吹本人の目処が立つまでは。
これ以上、鷹野に借金が嵩むのはいただけない。
ウロウロされて問題を起こされても、困る。
特に、雅に危害が及べば。
…きっと、殺すしかない。
「面倒な兄弟だよなぁ…」
金髪に指を突っ込んで苦笑した凱司に、宇田川は、仕方ないでしょう、と可笑しそうに呟いた。
「あなたが拾って来たんですから」
「…ああ、雅ん時は、そのセリフ、鷹野が言ったっけな」
そう、仕方がないのだ。
もう、拾ってしまったのだから。