たぶん恋、きっと愛
「あ、雅、来てたんだ?なにしてるの?そろそろ中入ろ」
見知った同級生たちが、いつの間にか傍に来ていた。
雅は慌てて取り繕った笑顔を、見せて、立ち上がった。
楽しげに笑う同級生。
それなりに友情を築いた今ならば、泊めて欲しいと言えるかも知れない。
だけど。
できない。
自分が何かに蝕まれ、何かに犯されている気がして。
皆の笑顔が、眩しい時がある。屈託なく笑う同級生たちを、羨ましく思う時がある。
いや、そんなに気に病むような事はしていないはずだ。
たかだか。
たかだか、体が売れるだけ。
目の前の彼女たちだって、もしかしたら同じ事をしているかも知れない。
体を売ることなど、大したことじゃない。
必死に自分に言い聞かせようとしている事に気付き、雅は自嘲気味に、笑った。