たぶん恋、きっと愛
出“逢”い
ざああああぁぁぁぁ。
風に、強く水滴が混じる。
朝から吹いていた強い風は、午後になって降りだした雨と共に、ますます荒れていて。
少女を後悔させていた。
二週間目。
いつもの場所、いつもの時間。
バスケットリングの大きく揺れる、倉庫の、壁。
今夜から台風だ、と。
クラスメイトは言っていたかも知れない。
雨の日は来ない、のかな、などと、まだのんきに考えていた少女は。
横殴りに吹き付けた雨の粒と、強く吹いた風に、必死に傘を押さえつけた。