切端詩集 断片的な虚構
刻む刃
『刻む刃』
最初は激痛だった
だけどそれにも慣れてしまった
君と付き合うには気力が要る
血も肉も麻痺も不可欠だ
僕を刻むのはナイフ?
君は気づいてないから無罪?
人を疑うのは自分を守るため?
だから君は許されるって?
こんなに傷ついてるから?
いい加減にしろ!
だけど君を許してるんだ
理由を知りたいか
理由なんか知らない
そうでなきゃ慣れやしない
抱きしめられながら
切り刻まれる痛みになど