切端詩集 断片的な虚構
恨み言
『恨み言』
想像上のヴィーナスに捧げる
恨み言
僕のために流す涙なんてない
君の無視が無視だってわかるまで
人生を半分費やした
愛して愛して愛して
尽き果てた心
墓標を立ててくれって
亡霊みたいなフォルムで
囁いたら幻聴って言うかな
恨み言だけが生きてる
それってほんとの亡霊
自分が死んでたなんて嘘のよう
愛されたかった
それに気づけただけで
もう十分だ
僕は自分のために泣く