切端詩集 断片的な虚構
業火




『業火』


暗闇に炎
蛾と甲虫を贄として
僕の皮膚を炙る
燃え尽きろ
もういいだろう
こんなこと
もう続けられない

なぜ飛び込んでくる?
死よりも熱が欲しいのか?
明かりなら昼に求めろ
僕が死ぬまで
だれも近寄るな

暗闇に炎
業火?
命を疾というならば






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