あたしが見た世界Ⅲ【完】
ふと、気づけば、静かなのはあたしらのクラスだけじゃないらしい。
声が隣から聞こえてこない。
隣も同じことを言われたのだろうか。
「……………」
あたしは目を閉じて、息をつく。
……こんなことを考えた人もスゴイとは思うけど、有名人みたいな扱いをされる隼人たちってすごいな。
あたしは少し口角を上げた。
彼を見ると、真面目に授業を受けていた。
よし、あたしもデート券を自分の物にできるようにしよう。
あたしはそう思って、真っ白なノートに文字を書きだした。
それと。
隼人達が学校に来たのは、このことがあった三日後のことだった。