あたしが見た世界Ⅲ【完】
開始
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連れてこられたのは、山に囲まれた古ぼけた寺だった。
「………まさか、この寺の住職になるための修行…」
リュウ兄が顔を引き攣らせる。
「ンなわけねーだろ」
父さんが『なに言ってんだお前、頭おかしいんじゃねぇの?』とでも言いたげな顔をして言った。
「ボケたんだよ!!!ツッコンでくれたっていーじゃねーかっ!!!」
そんな父さんの顔を見たリュウ兄は、逆ギレした。
そして口を尖らせてブツブツ言っている。
「今のはわざとだし。ガチで思ったワケじゃないし。俺自信に誓ってちげぇs」
「あ、わりぃ。全然分かんなかった」
父さんは棒読みで言った。
リュウ兄の相手をするのが面倒らしい。