Repeat
「ふぅ」と一息つくと、自分の部屋、二階へと向かった。帽子、マフラー、手袋をはずしながら。
部屋のクローゼットに着ていた学校指定のボックスをハンガーにかけしまう。帽子、マフラー、手袋も一緒にクローゼットにしまった。
そして、部屋着のトレーナー、ジーパンというラフな格好に着替え、兄のいるリビングに向かいおりた。

「今日は珍しいね。灸兄が先に帰っているなんて。」

兄とは別のソファーに腰掛け、頬杖をつきながらテレビのチャンネルを変える。

「今日は塾もなかったし、部活も休みだったからな。だからまぁ、遊んできたんだけど。」

テレビのチャンネルは調度、一周りした。

「それより、クリスマス前に補習に行くお前も珍しいと思うけどな。」

今日は十二月二十三日。あと数時間でクリスマス・イブが訪れる。灸は鼻で笑ってニヤリとした目線を菜奇にむける。
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