天邪鬼なアタシと爽やか王子


幼い頃から、

これはダメだ!とかしちゃいけないとか禁止されることを
全部遂行しようとして怒られたっけ。

「だめ」の意味が分かってないのだと判断した母はその言葉を使わなくなった。

私のためのNGワード。


もう14歳にもなったから、そんな無鉄砲で向こう見ずなことはしない。受験もあるし。

二年生のこの教室はちょっと汚い。校舎自体が古いし掃除もお粗末だ。

そんな私の幼稚園時代からの友達であるマミちゃんは、

健康的な筋肉がほどよくついた身体をしている。テニス部らしく腕がちょっと私のより逞しい。

休み時間になるといつも、席も近い私たちは椅子を持って移動しあって話す。
やっぱり私より少し背が低い。

マミちゃんと話したきっかけってなんだったかな。本のこと?

「それベストセラーだよね」
って学校の読書週間で仕方なく、
普段は読まない本を開いていた時に言われたんだっけ?

いい本なんて自分で探せないからいつもベストセラーを読めばなんとなく当たりなのが読めると思っていた。

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