天邪鬼なアタシと爽やか王子
いや、違うな なんで仲良くなったんだろう
行事?席のせい??
考えてみても答えは出なかった。気がついたら友達だったのだ。まぁいいや
このマミちゃんとは休み時間の度に椅子を持っていき雑談する仲だ。
中学の一番の友達かもしれない。
見たことのない顔が廊下側から現れた
三年生だろう。
ハーフと思われる真っ白い肌、180近くありそうな高い背。
猫っ毛っぽいおそらく地毛であろう栗色の髪が揺れる
目鼻立ちがはっきりしているから、中学生らしくない。
中学生のほとんどはまだ未完成なのにこの人だけは完成されている
着崩した制服もどこか浮いている。
「今日の部活のことなんだけどさ、マミちゃんなんか聞いてる?」
マミちゃんはかわいい猫がリボンをつけたキャラクターのスケジュール帳を開き、何かを話し出した。
テニス部らしい。
その割に焼けてないけど、焼こうとすると肌が赤くなるタイプのような気がする。
「助かったよ!ありがとう
友達と話してたんだよね?ごめんねーまたね」
先輩風なんて吹かせず、爽やかな笑顔で片手を振り 教室を出て行った。
ずきゅーん。
擬音にするならそんな感じだろうか
なんてことだ、私が恋に落ちた。なんて呆気ない。