子猫になった私

にゃあ…にゃあ…


「なにを言ってるかわからないよ。にゃあじゃなくて、自分の名前を言ってごらん。」


冗談みたいに言って、彼は私を撫でました。

鳴いても鳴いても、伝わらない思いは、

思っても思っても、叶わないこの気持ちと同じです。


私は、ここにいます。

私は……私は……

あなたが好きで、ここにいるの。
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