一歩




「よっ」


“金”が短く挨拶すると、周りの派手な男たちも挨拶をした。



「じゃ~ん、この子が杏里で~す!!」


私の腕をぐいっと引っ張り、悠莉は私を前に出させた。



「えっ、あ…」



周りの視線が私に集まって、思わずたじろんでいると“金”がにかっと笑った。




「俺、優輝。よろしくな」



私の頭をくしゃりと撫でた金――――…もとい優輝は多分、美形と言われる部類の人。




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