一歩
「それにしても…悠莉にダチが出来るなんてな~」
優輝のその一言に、周りが「あ~」とか「確かに~」とか色々な意見が飛び交った。
「ちょっ、皆失礼だなぁ~」
悠莉が間髪入れずに突っ込んだ。
お互いが下の名前で呼んでいるところや、雰囲気が、なにやら親密そうな感じに見えた。
「あ、こいつら全員地元の奴ら」
そんな私の心を読んだように悠莉が私に説明してくれた。
――――――…地元。
そっか…。
地元って、こんな感じなんだ…。