一歩



いくら目を瞑っても襲ってこない痛みに、私は疑問を抱き、目を開けた。



ぱっと私の瞳に映ったのは、“金色”だった――――…。





「ゆ、優輝!?」



私はそのリーダーらしき女の右手を抑えている優輝に驚いて思わず声を上げた。



「ひ、柊くん」



リーダーらしき女は急にしおらしく、女らしい声になって優輝を見上げた。


あ、そういえば柊って、優輝の苗字だったと、今更ながら思った。





「てめぇ……」



優輝は今まで聞いたことのないような低い声で女を睨みつけた。



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