一歩

4歩




「……あれ?今日はゲーセンに皆いないね」


いつものように放課後、ゲームセンターに行くと皆がいなかった。

綺麗さっぱり誰一人いなかった。



「……もしかして…」

「…え?」


悠莉が思い当たるような表情をしてから、そのまま顔を覗きこむと、やけに真剣な顔をした悠莉の顔があった。



「…今日は、二人で遊ぼっか」

「………うん」



絶対に何か裏があるんだってわかったけど、なんだ聞いちゃいけないような…聞きたくないような感じがした。

悠莉も詳しく話さないってことはきっと聞かれたくないことなんだと思う。


だから、私も聞かない…。



私も聞かれたくないことの一つや二つあるから―――――…。


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