一歩
5歩
「ねぇ、今日も行って来てくんない?」
翌日、学校へ行く支度をしているとお義姉さんに引き止められた。
「……」
「…ねぇ?行って来て?」
「……」
「ってことでよろしく~」
私の部屋で勝手に話して、私の返事も聞かずに出て行ったお義姉を心の底から恨んだ。
でも、ここで逆らったりしたら私の帰る家がなくなってしまう…。
だから、私は行かなくてはいけない。
私が始めて“PIECE”に行ったのは中2の時だった。
お義姉に連れられて無理やりおじさんとヤらされた時は涙を呑んだ。
最初こそ怖かったものの、今は慣れてしまった。
こんなことに慣れるのは、とてつもなく変な気分だった。