‐月のしずく‐
「いいか? 恋っていうのは、恋愛感情の方ね」

「……ナルホド」



恋愛感情……恋ね。


フムフム。


俺はミッチーの言うことに、何回も首を縦に頷きながら納得していた。



「で、お前は春日雫のことが好き」

「…………好き?」


そこで、首をストップ。



すき……スキ……SUKI?



「すき焼き食べたいのか?」


スパーーーッン!!!


「アイタッ!」

「阿呆か! 食べ物じゃねぇよ!!」


本日二回目のハリセン。


つーか、コレ……本当に地味に痛いんだって。



「一々ボケるな、阿呆」


そんなに一々、阿呆言うな、吸血鬼。



「……お前は春日のことが好きなのっ。変に意識するのは、そのせいだ」

「俺が、春日を……」



泣いてるとこを見た日から、春日を変に意識しだした。


ドクンッ


やはりそれは、春日のことが好きだからか…?

.
< 13 / 35 >

この作品をシェア

pagetop