‐月のしずく‐
バスはゆっくりと揺れて、走っていく。
なぜか今日に限って渋滞で、こっちまでぎゅうぎゅうで息苦しくなった。
ふと、隣に視線を移した。
一瞬、心臓が跳ねた。
春日が窓に寄り掛かり、膝を抱え込んで寝ていたのだ。
太陽の日差しで反射し、春日の白い肌は綺麗に見えた。
安らかにスースーと眠っていて。
よっぽど疲れてたのか、無理もないな……。
俺は無意識に、クスクスと笑っていた。
「なーに、一人で笑ってんだよ。気色わりぃ……」
突然上から、機嫌の悪そうな声がした。
上を見れば、暑いせいかぶすっとした顔のミッチーが俺を睨んでいた。
「………別に」
「こんなところで、雫ちゃんを襲っちゃダメだぞ〜?」
「誰が襲うかっ!!」
ミッチーがニヤニヤとしながら変なこと言うから、俺はつい、怒鳴ってしまった。
その時、周りの皆が俺を、まるで変質者かのような変な目で見てきた。
俺はその視線がものすごく痛く、俺はう゛っと気まずくなってしまった。
「や〜ん、知也くんの変・態♪」
オカマ口調+体クネクネと、なんともキモいミッチーに。
「……………」
…はあ。
俺はもう、何も言えません。
ちらっ、と春日を見る。
どんな良い夢を見ているのか、春日は微笑んでいた……。
.
なぜか今日に限って渋滞で、こっちまでぎゅうぎゅうで息苦しくなった。
ふと、隣に視線を移した。
一瞬、心臓が跳ねた。
春日が窓に寄り掛かり、膝を抱え込んで寝ていたのだ。
太陽の日差しで反射し、春日の白い肌は綺麗に見えた。
安らかにスースーと眠っていて。
よっぽど疲れてたのか、無理もないな……。
俺は無意識に、クスクスと笑っていた。
「なーに、一人で笑ってんだよ。気色わりぃ……」
突然上から、機嫌の悪そうな声がした。
上を見れば、暑いせいかぶすっとした顔のミッチーが俺を睨んでいた。
「………別に」
「こんなところで、雫ちゃんを襲っちゃダメだぞ〜?」
「誰が襲うかっ!!」
ミッチーがニヤニヤとしながら変なこと言うから、俺はつい、怒鳴ってしまった。
その時、周りの皆が俺を、まるで変質者かのような変な目で見てきた。
俺はその視線がものすごく痛く、俺はう゛っと気まずくなってしまった。
「や〜ん、知也くんの変・態♪」
オカマ口調+体クネクネと、なんともキモいミッチーに。
「……………」
…はあ。
俺はもう、何も言えません。
ちらっ、と春日を見る。
どんな良い夢を見ているのか、春日は微笑んでいた……。
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