‐月のしずく‐
一先ず落ち着いて(皆が俺を変な目で見てたのは、無視しよう)。


ミッチーは四杯目のご飯を口にしながら、俺に言った。



「で、春日のことでそれだけ動揺するのは、なんかあったわけだ。何があった?」

「……えっと」


俺は口を篭らせる。


何て言っていいのか、わからなかった。


俺は悩みながら、煮物を口にする。

…あ、この煮物うま。


味に感動してると。


「……聞いてる? 知也」

「あっ」


ミッチーがどす黒いオーラを背後に、怒っているようなのが、伝わってくる。


…やば。


俺は苦笑して、篭らせながら話そうとする。



「いや、あのさ。春日のことが、本当に何もわからないな……と思って」

「なにそれ」


先程とは違い、ミッチーは呆れたような、ア然な顔をした。


いや、そりゃあね……。


俺はため息混じりに話し出す。

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