‐月のしずく‐
「阿部っ、どこ行ってたのよ!」
「スマン」
春日の所へ行くと、やはりご立腹の様子。
俺は苦笑しながら謝った。
…やっぱり、春日はいつも通り。
あれから、切なそうな顔をしたりはしてない。
強気で、元気で、真面目。
皆に与えてる印象のまま。
“月に狂わされちゃったんだ”
春日の言葉が頭の中で響く。
“散々、月に狂わされた”
彼女は月に、何かを想っていると言うのか。
ミッチーが言ってた通りに、心の中に何かを……。
わからない。
なぜ俺は…彼女のことを知ることができない?
…知りたいのに。
俺が、春日の傍に、いたいと思うことは許されないのだろうか?
あーあ、なんか泣きたい気分。
俺は目頭を押さえて、その場に佇んでいた。
そのあと、春日にこっぴどく怒られたのは……言うまでもないけど。
俺、それでも春日のこと、好きと思うのは……どうしようもないくらいだ。
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「スマン」
春日の所へ行くと、やはりご立腹の様子。
俺は苦笑しながら謝った。
…やっぱり、春日はいつも通り。
あれから、切なそうな顔をしたりはしてない。
強気で、元気で、真面目。
皆に与えてる印象のまま。
“月に狂わされちゃったんだ”
春日の言葉が頭の中で響く。
“散々、月に狂わされた”
彼女は月に、何かを想っていると言うのか。
ミッチーが言ってた通りに、心の中に何かを……。
わからない。
なぜ俺は…彼女のことを知ることができない?
…知りたいのに。
俺が、春日の傍に、いたいと思うことは許されないのだろうか?
あーあ、なんか泣きたい気分。
俺は目頭を押さえて、その場に佇んでいた。
そのあと、春日にこっぴどく怒られたのは……言うまでもないけど。
俺、それでも春日のこと、好きと思うのは……どうしようもないくらいだ。
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