‐月のしずく‐
「思いきって、春日に想いぶつけてみれば?」

「なっ!」


ゴンッ!


思いがけないミッチーの言葉に、俺は机に頭をぶつけてしまった。

い、いってぇー……。


「いきなり何を言うんだよっ!?」

「だってぇー」


口を尖らせて撫でた声で言うミッチーに苛々する。


キャラでごまかすなっ。


「じゃあ好きって言わなくてもいいからさ、行動で想いをぶつけてみろっていうの」

「はぁ!?」


さっきから何を言う、コイツは……。


俺は呆れる。


そりゃあさ、春日に……。


「ほら、行け!」

「うわっ」


ミッチーに首ったけを掴まれ、蹴り飛ばされて教室から強制退室。


いったたた……。


尻餅ついた尻を摩りながら立ち上がる。



なんかコレ……いつしかの逆だ。



俺は深いため息をついて、仕方なく歩いて春日を探し出す。

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