Distance


「アイツ、車いすに乗ってただろ?あれ俺のせいなんだ……俺が道路に飛び出してなかったら…」


遥の話は一度ここで途切れた。

あたしはただ続きを待つことしかできない。


「一生歩けない足にしておいて、なのに……のうのうと一緒に暮らすなんて出来なかった。自分が許せなくて、施設を飛び出したんだ。行く宛もなかったけど。……それからだよ。俺が誰かに飼われるようになったのは」



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