ロマンチックに欠く女
そうして上手くのらりくらりかわしていると、思わぬ人物が店に入って来た。
俺達が居るのは普通のお店。人もそれなりで繁盛している。だから来るとはまさか思っていなかった。
「…………日向?」
「うげっ…先輩」
うげっ………?
せっかくの運命的に彼氏と遭遇したのに?
ますます扱いが酷くなってない?
でも、だ。
それよりも、だ。
「そのお隣にいる人は誰かな?浮気?」
スラッと背の高いメガネをかけた知的な男性が連れ添っていた。