ロマンチックに欠く女
3、彼女さんとデート
「あ、良かった。やっぱり来てくれた」
「…そりゃあ来ますよ。あんな脅迫状来たら」
「ラブレターの間違いだろ?」
良かった、話してもくれた。
やっぱりコミュニケーションって大事だよね。
「…誰が下駄箱にあんな不愉快な手紙を入れられてラブレターだと思うんですか?」
「えー俺はただ“放課後校門前に来て俺と会話してデートしてくれないと愛の手紙を毎日ここへ投函する”って書いただけじゃないかー
どこからどうみても熱烈な愛の告白だと思うけど?」
「不快すぎて破って捨てましたけど」
「いつでも言ってね。書いてあげるから」
「いつでも逝って良いですよ」
また誤変換するんだから…仕方ないなー
彼女の国語力が俺は心配だよ。
だけど、今は彼女の国語力を教える事より俺は大事な用事がある。
「さぁ、デートだ!」
「…百均ですよね?」
―――何で彼女の百均に対する愛はこんなにも強いんだ?
俺にもこれぐらい執着すれば良いのに…