ロマンチックに欠く女


「次嘘吐いたらリップキスしよう」



「キスする前に別れましょう」



「ぶっぶーそんな選択肢はありませーん」



「キモ、ウザ。誰これ」





ウワォ。素晴らしい三拍子だ。





「というより、普通は彼女から別れ話を切り出されたら、その時点でカップルって破局だと思いませんか?」



「思わないよ」



「見上げた根性ですね」




だってこれぐらいでへこたれてたら、日向とお付き合いなんて出来ないじゃないか。





「…何でそこまで私に構うんですか?」




理解出来ないと言う風に俺を見つめてくる日向。

えーまさかの今更その反応?もしかして俺の彼女はツンツンツンツン…デレな天然彼女なんだろうか?

まぁ、コレだけ言っても分かってもらえないなら何度も言うまでだ。





「決まってるじゃんか。日向が好きだから」



「………」



「………」



「………」




アレ?何も反応無し?
あ、もしかしてやっと俺の愛情の深さを理解して感動して言葉も出ないとか?





「最近、耳鳴りがひどいので家帰ってもう寝ますね」




あぁ、そうきましたか。
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