ロマンチックに欠く女


「…あぁ、この部分は予習しただけなので私も上手く解説出来るか分かりません」



「いや、日向の解説なら愛のパワーで分かるから。大丈夫だから。お願いします教えて下さい帰さないで下さい」



「……約束は守りますよ。じゃあ、この問題ですけど―――」




―――あぁ、どうしよう。約束守るってことは、プロポーズで日向に「うん」と言わせればめでたくゴールインしちゃうって事じゃないか?うわ、そんな今のうちから将来決まっちゃって良いのかな?別に俺は良いけど。でもやっぱりこう言うのはきちんと手順を踏まないとダメだと思うんだよ。意外と真面目なんだよ俺。やっぱり俺はお買い得だと思うんだけどなー
まぁ、日向も可愛いし、クールだし、デレは見たことないけどツンデレだし。そんな彼女がこんなに至近距離で座っている状況なんて今までにあっただろうか。あったかもしれないが、スベスベの白い手がスラスラとノートに数式を書いている姿なんて俺に見せてくれるだなんて…あぁ、その手をギュッと握ってチューしたい。

思考をまとめると、非常にムラムラします。
< 58 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop