俺の弟の彼女が超可愛い。
「…ざけんなっ!菜月は、大切にしたいのに──」
あの子が、眉を下げる光景が浮かぶ。
「タラシのお前なんかにっ」
睫毛を下ろし、苦笑という笑顔をする想像をする。
ああ、けど。
「…菜月ちゃんみたいな子に、さすがに手を出そうとか思わないさ。」
全然違う。
今まで引っ付いてきた女は、必ず裏表があった。
それは美形の悠斗も同じ。
けれど、それでもこんなに悠斗が傷ついた顔をして、大切にしたいと言うならば──
「良い子、見つけたな。」
「……あ、ああ…」
頭を一度なでると、悠斗は困惑したように携帯のメールボックスを見る。