俺の弟の彼女が超可愛い。
小悪魔の陰
…?
「どういう…」
「このギャップに惚れてくる輩が、いるのー!」
菜月チャンに聞こえぬよう、耳元で叫ぶ悠斗。鼓膜がっ鼓膜がっ!待て待て、耳引っ張るなっ!
あわてて悠斗を制し、菜月チャンのニコニコ顔に目を戻す。
あ、でもそれより……
「菜月チャンって、なかなか男になびない?」
「…?」
「いやー、俺とか悠斗見ても、なんともないのかと……」
「…………」
正直。
俺は下手に女を家に連れてきた事はない。家には、悠斗がいるからだ。
俺に気にいられたと思った女は、必ず次に悠斗に手を出す。
……だから、そのまた逆も然り。