”オモテの愛” そして ”ウラの愛”
そもそもこの政略結婚を仕組んだ当事者の一人はフェリックスだ。
そういう関係にはならないだろう。
分かっていても、過去に体を重ねていたのではと思うとやはり駄目だった。
相変わらず独占欲が強い。
自嘲する。
思い過ごしかもしれないのだから、聞きただせばいいのだろう。
でもそんなこと絶対嫌だ。
そう思うと、暁子にされた説教を思い出す。
プロポーズをした時、“No!”と言われたと同時に説教が続いた。