”オモテの愛” そして ”ウラの愛”
8.偽りの生活~その中の真実~
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ゆっくりと“事”は動いていた。
思惑通りに。
あるいは計画どおりに。
涼が結婚までして気が緩んだのか、西園寺の当主である、涼の祖父が倒れた。
幸い大事には至らず、退院後は屋敷で療養となったが、涼が担う仕事のウェイトが増した。
学生、当主の代理業務、そして社長業までかじることになった。
既に働いていた成介が、優秀な秘書として付いてくれたのが、せめてだった。