”オモテの愛” そして ”ウラの愛”
いつもどおり澄んだ瞳と合う。
笑った。
「用心棒って言うの?」
「そうだな」
その言葉の意味で言えば、合っている。
“えー、どっちかといえば、狼の方だろう涼は“と酔っ払って大声でわめいている篤志に蹴りを入れ、涼は全員を追い立てるように家から追い出した。
「疲れた。
なんだか、すっげー疲れた」
涼はリビングに戻ると呟く。
「これ、このままにしといて。
朝、片付けるから。
先、寝る」
久々に酔っ払った気分に、涼はよろめきながら寝室に倒れこんでいった。
リビングにしんとした静けさが訪れる。
綺樹はなんとなく目の前にある紙コップを重ねた。
「そんな関係じゃない、か」