”オモテの愛” そして ”ウラの愛”

いつもどおり澄んだ瞳と合う。

笑った。


「用心棒って言うの?」

「そうだな」


その言葉の意味で言えば、合っている。

“えー、どっちかといえば、狼の方だろう涼は“と酔っ払って大声でわめいている篤志に蹴りを入れ、涼は全員を追い立てるように家から追い出した。


「疲れた。
 なんだか、すっげー疲れた」


涼はリビングに戻ると呟く。


「これ、このままにしといて。
 朝、片付けるから。
 先、寝る」


久々に酔っ払った気分に、涼はよろめきながら寝室に倒れこんでいった。

リビングにしんとした静けさが訪れる。

綺樹はなんとなく目の前にある紙コップを重ねた。


「そんな関係じゃない、か」
< 40 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop