”オモテの愛” そして ”ウラの愛”
「そりゃ、おまえだけだろ。
だから何人も同時並行なんだよ」
先輩の一人の言葉に涼は何も返さなかった。
自分がそうなら、相手が自分に向けてくる愛情もそうだ。
合わせ鏡にすぎない。
どの女も自分を愛してなどいない。
外見と西園寺の名を愛している。
「なんだかな~」
瞬はのんびりとした相槌を打ってから、身を乗り出した。
「昔とかに、女にひどい目にあった?」
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