”オモテの愛” そして ”ウラの愛”

少し椅子を回転させ、横を向く。


「どうしたの?」


ああいう終わりの後、涼がこの番号を探してかけてくる理由がわからなかった。


「ああ」


涼がちょっと黙る。


「今、いいの?」


時差は8時間。

東京は朝の6時を回った頃。

この為に早起きしたのだろう。


「いいよ」


良い予感はしなかったが、3か月ぶりの涼の声は気分を浮上させた。
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