”オモテの愛” そして ”ウラの愛”

「マンションのことだけど」

「うん」


東京のマンションは涼にやる、と言った。

それに対して涼はお前の家だ、と言った。

権利書を送って譲渡の書類まで作成して送ったのに、未だに名義が変更されていない。


「少し先に留学することとなった」

「留学?
 一体、何を勉強したいんだ?」


驚いた調子に涼が笑った。
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