大人の恋をしよう☆彡
「美々ちゃん。」
急に声をかけられ、驚いて振り向くと、そこには困った顔をしたおじさんが立っていて、
「貴恵は寂しいんだよ。だから、もう少し付き合ってあげて。
これからは、傍で何もしてやれないから、今、して上げられることをしてあげたいらしい。」
苦笑いをするおじさんに私は、
「我が儘ばかりですみません。」
と頭を下げることしか出来なかった。
それから一週間、本当に買い物三昧で。
おじさんに申し訳ないと思いつつも引越し当日。
荷物は全部運んでもらって、休日なのに、おばさんだけではなく、おじさんまで手伝ってくれた。
片付けも済んで夕方、引越し蕎麦を三人で食べた後、
「何かあったら、いつでも帰ってくるのよ。
ううん。何もなくても帰ってきていいんだからね。」
と目を潤ませるおばさん。
「美々ちゃん。あの家は、美々ちゃんの家だ。だから、いつでも帰ってきなさい。
皆、待ってるよ。」
私の頭を撫でて寂しそうに笑うおじさん。