大人の恋をしよう☆彡

「ねえ、美々ちやん。俺、ちょっと、トイレ行ってくるから、ここで待ってて。」


「はい。」


「絶対にここから離れたらダメだよ。分かった?」


「あのね、先輩。私はもう子供じゃあないんですよ?」


ちーちゃんといい、先輩といい。

私の周りはどうしてこうも子ども扱いする人ばかりなのか。


「急いで行ってくるから」


と走り出す先輩。



周りを見渡すと、家族連れも多い。

みんな、楽しそうだな~。


そんなことをただ、ボーッと考えていると、どこからか、女の子たちのはしゃぐような声が聞こえて来た。

目を向けると、女の子数人に囲まれている先輩が見えた。


「はあー。」


思わずため息が出た。

大学でもモテモテだという先輩。

ここに来ても目立つんだね。



これは、帰って来るまで時間がかかりそうだと思い、目線を沙奈たちの乗ったジェットコースターの方に向けると、目の前に人の影が。

見上げると、


「どうしたの。ため息なんかついて。友だとはぐれちゃった?」


とニコニコしている男の子が二人。





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