大人の恋をしよう☆彡
「ミー。」
さっきまでの低い声ではなく、いつも優しい声で私を呼ぶちーちゃん。
少し顔を上げると、自分の隣をポンポンと叩く。
隣に来いということらしく、私はゆっくり立ち上がり、ちーちゃんの傍まで行く。
座ろうとする前にちーちゃんに腕を引っ張られ、倒れるように隣に座らされた。
少し横を向く様な体制で、膝に置いた両手をちーちゃんの手が包み込むように握っている。
「ミー、どうして、俺に何も言わなかった?」
「・・は・・反対されると・・思って。」
ちーちゃんの目なんて見られなかった。
「うん。反対した。」
やっぱりね。
「だけど、俺は、ミーから聞きたかった。親父や母さんからじゃなく、ミーの言葉で聞きたかった。」
「・・・・・・・」
「ミー、大丈夫なのか?」
「・・・・うん。」
「寂しがり屋の癖に、一人暮らしなんて寂しくないのか?」
「うん。」
「ちゃんと、ご飯食べているのか?」
「うん。」
「大学にもちゃんと行っているのか?」
「うん。」
「バイトもしているらしいけど、無理していないのか?」
「うん。」
「バイト遅くまでやっているのか?」
「・・そんなに遅くは無いよ。」
「でも、夜遅くに女の一人歩きなんて危ないぞ。」
「うん。でも、駅前だし。ここからもそんなに離れていないよ。」
「でも、心配だ。」
そう言うと、私の体を抱きしめた。
ギュッって強く。
でも、優しく。
ちーちゃんのぬくもりに包まれる。