大人の恋をしよう☆彡
初めての喧嘩
ちーちゃんと一緒に帰ると、おばさんの元気な声で「おかえり」と言われて、心が温かくなる。
まったくの他人の私をこんなに可愛がってくれるおばさん。
そして、帰ってくるとすぐに「美々ちゃん、お帰り。バイトはどう?」と気にかけてくれるおじさん。
罪深い私をずっと、暖かく見守ってくれた工藤家の人たちが私は大好き。
その日の夕食は、ちーちゃんのお帰りなさいパーティーだと言っていたのに、ちーちゃんの近況などはそっちのけで、皆にいろいろと私の事を質問された。
暮らしはどうだとか、大学は?バイトは?友達は?
かわるがわるに聞いてくるおじさん、おばさん、ちーちゃん。
食事も終わり、片づけをしていると、
「美々ちゃん、もう、ここはいいわ。
今日は、泊まって行きなさいよ。
美々ちゃんの部屋はちゃんと使えるようになっているから。」
と微笑むおばさん。
だけど、私が引っ越すとき、ベットなどは、そのまま、使わせていただくことにしたから、机ぐらいで何も残っていないはず。
私は、ゆっくりと、二階にある自分の部屋だった所へ向った。
扉を開けると、まるで、今でもここに住んでいるんじゃないかと疑うほど、全ては整えられていた。
「美々ちゃん。」
いつの間にか、部屋の扉のところにおじさんが立っていた。